議会質問

QUESTIONS

令和8年予算特別委員会|3月18日

2026.03.18

  • 教員の持ち帰り業務

  • 生成AI

  • 行政DX

  • 業務効率化

教員の持ち帰り業務

教員の長時間労働や校務負担の実態を検証し、子どもと向き合う時間を確保するための業務改善と支援強化を求めました。

生成AIによる校務削減

生成AIを行政・学校業務に活用する可能性を示し、業務時間の削減と行政サービスの高度化につながる具体的な導入を求めました。

質問全文

令和 8年 3月 予算特別委員会-03月18日-07号

◆おぎのけんじ 委員 今月九日に、文科省が学校現場における教師の勤務実態調査の結果というものを公表しました。それによりますと、国が目標としている月の残業三十時間というのを、中学校八割以上が超過をしている。あと、国が残業の上限としている月四十五時間を超えた教員の割合は中学校で約四〇%、ちなみに世田谷区だと四五%、過労死ラインという八十時間を超えた割合は七・四%、世田谷区は八・七%ということであります。

全体としては改善傾向ということなんですけれども、客観的な記録に残らない業務の管理体制や中学校を中心とした負担軽減、自治体間の格差是正などが課題だと指摘をされています。

私ごとで恐縮ですけれども、両親が教師でして、父は高校教師で、母は中学校の教師だったんですけれども、特に強烈だったのは母親でして、もう時効なので言っちゃいますけれども、毎日家に仕事を持ち帰ってきていまして、夕食が終わりますと、私、当時小学校の多分高学年ぐらいだと思いますけれども、持ち帰ってきた答案をどさっと渡されて、丸つけをさせられるんですね。それとか、クラスだよりに、当時は手作りですから挿絵を挟むんですけれども、図は、先生の図案集みたいなのがあって、それをトレースして切って原本に貼るみたいなこともさせられたりしていました。

先ほどの文科省の調査で、教師の持ち帰り業務を把握している教育委員会の割合というのは四割にとどまるということらしいんですけれども、まさか世田谷の先生方が仕事を持って帰って自分の子どもに手伝わせるなんていうことは、もうもはやないと思いますけれども、教育委員会は、ちなみに先生の持ち帰り業務の実態というのを把握されているんでしょうか、伺います。

◎山本 教育指導課長 申し訳ございませんが、把握しておりません。

◆おぎのけんじ 委員 学校にいる間に何をして、何を持ち帰ってどれぐらい仕事しているのかということは正確に把握しておいたほうがいいと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。

本題に入りますけれども、そういう膨大な校務作業を生成AIを使って代替していかなければならないと思うんですね。文科省も生成AIの学校利用ガイドラインというものを出していて、校務や学業上、もう使うか否かじゃなくて、いかに使うかという段階にとっくに入っているわけです。

世田谷区の教育委員会が二月に働き方改革推進プランを示されましたけれども、校務負担軽減のための生成AI活用というのがとてもさらっと、かつあっさりしているんです。それがパネルに今から映るものですけれども、令和八年度からICTインフルエンサー、生成AIの活用にたけた四十名ぐらいの先生方が、率先垂範的に活用してプロンプトエンジニアリングをしていく。その成果を横展開していくんだろうと思いますけれども、この手の話でよく出てくる横須賀市では、今年度、つまり去年の四月から全市立学校の七十一校において、生成AIサービスと自動採点サービスの本格運用を一斉に開始しましたと。その前の年に一部の学校で試験運用をして、大いなる成果が出たということなんですね。

主に文書作成の生成AIの活用で約四八%業務削減、そして教員一人当たりが年間約二十四時間の業務時間の削減。自動採点サービスの導入によって採点業務の六五%が削減、教員一人当たり年間四十時間の大幅削減ということだったらしいんですけれども、恐らくは今年度こういう結果が全校で成果としてあらわれてくるのだろうと思います。

世田谷区は周回遅れでして、この令和十年度でも活用検討と、これが文科省の言うところの自治体間格差なんだろうと思います。私も今回質問するに当たりまして、働き方改革プランをチャットGPTに読み込ませて、生成AIで代替可能な校務を洗い出してくれと、その上で一般教員と、あと副校長ですね。残業時間をどれぐらい削減できるのかというのを算出してくれとオーダーをしました。

詳細は割愛しますけれども、この業務は何時間削減とリストがだだっと出てくるわけですね。結果、小学校教諭は三十七時間だったところが二十時間の残業時間になります。中学校教諭の四十三時間だったのが二十六時間、副校長は五十四時間が二十四時間ということなんですね。ジェミニとか、パープレキシティとかいろいろ読み込ませて比較しましたけれども、大体こんなもんなんです。

教育委員会から内部資料ということで頂いた資料で、コパイロットを活用した学校での生成AIの効果検証についてという資料があって、令和八年度以降の構想という記述のところにこういった表現があります。大部分の教員は自分で独自のプロンプトを書いてエージェントを作成したりといった高度な使い方をせず、ICTインフルエンサーが作成したエージェントを使用するだけになると思われると。

ここだけ見ても、働き方改革プランにある教員個々の能力を引き出すマネジメントへの転換という目標が、もう教育委員会自らが放棄しているのではないかと思いますし、あとコパイロットの導入に当たりまして、全教員四千人が利用した場合に約八百万円のライセンス料が必要になるということで、その予算を懸念して従量課金にして使用頻度を抑えるというような検討もしているんですけれども、コストが理由で使えないとか、使用を控えるという状況はあり得ないと思うんです。

先ほど紹介した横須賀市は、スタディポケットというサービスを導入しているんですけれども、これが最近教員向けのライセンスというのが永年無料になったということなんです。

いろいろ申し上げましたけれども、来年度から取組内容を抜本的に見直していただきたいと思います。もうやるかやらないか、早くやればやるほど効果が出るわけでして、世田谷の計画だと令和十年度でも活用検討となっていて、これは大きな機会損失だと思いますし、教員の皆さんもかわいそうだなと思います。ぜひ来年度から予算も極力かけない形で、全教員を対象にした生成AIの校務削減策に取り組んでいただきたいと思いますけれども、見解を伺います。

◎竹内 教育DX推進担当課長 コパイロットの無償版は既に全教員が使える状態になっています。ただ、無償版のコパイロットというのがチャットでいろいろ質問して引き出していくというそのテクニックがちょっと足りていないという部分もあるので、今インフルエンサー四十名、前倒ししまして、今年度からインフルエンサーには有償版を提供してプロンプトなんかをつくってもらっているということで、少し前倒しをして展開をしているということで、副校長が担っている校務であるとか、また教材の部分なんかも積極的にやっていきたいと思っています。

また、御紹介いただきました横須賀のスタディポケットであるとか、ワークスペースなどいろいろありますので、いろいろ検討して、どんどん使っていくということを進めていきたいと思っています。

◆おぎのけんじ 委員 ぜひスタディポケットのみならず、いろんなものが出てきておりますから、比較検討をしていただくことも必要かと思いますし、あと今答弁にもありました副校長の残業時間というのが桁違いに多いという現状もあると思います。やっぱり副校長に特化した生成AIの活用方法というものもモデル的に検証してはどうかなと思いますので、これは要望させていただきます。

以上で終わります。