議会質問

QUESTIONS

令和4年予算特別委員会|3月24日

2022.03.24

  • 区有財産の有効活用

  • 収益化

  • ものづくり学校の検証

  • DX

  • デジタル行政

区有財産の有効活用・収益化

区有財産の有効活用・収益化について、区の現状や事業の進捗、施策の実効性を検証し、課題の明確化と具体的な改善策の実施を求めました。

ものづくり学校の検証

ものづくり学校の検証について、区の現状や事業の進捗、施策の実効性を検証し、課題の明確化と具体的な改善策の実施を求めました。

DX推進

デジタル施策が個別最適に陥っている課題を指摘し、区民接点と庁内業務を一体的に改善するDXの推進を求めました。

質問全文

令和 4年 3月 予算特別委員会-03月24日-08号

◆おぎのけんじ 委員 私からは、しつこいようですけれども、旧池尻中跡地活用に関して聞いていきたいと思います。

先ほど真鍋委員もおっしゃっていましたけれども、我が会派の主張に対して勝手にレッテル貼りをして、勝手に難癖をつけられることは、私も極めて心外に思っていますので、ここで申し添えておきたいと思います。いろいろ言いたいことあるんですが、時間の関係で割愛させていただきます。

本題に入りますけれども、この予算委員会で、特に総括で保坂区長といろいろやり取りさせていただいた内容を基に、我が会派として、今後の池尻中跡地活用に関する要望というものを取りまとめて、昨日、区長に提出をさせていただきました。副区長をはじめ、ほかの理事の方もいらっしゃいますので、改めてこの場を借りて読み上げさせていただきたいと思います。

「旧池尻中学校跡地活用に関する要望について。

これまで我が会派として、貴重な区有財産の有効活用・収益化という観点、世田谷ものづくり学校事業の失敗を踏まえないまま事業継続を図ることの妥当性などについて、数々の指摘を行ってきた。これらの指摘に対し、区から満足な回答が得られないまま、新たな事業者募集を容認することはできないという判断のもと、事業者募集の延期を申し入れ、この点については受け入れていただいたものと認識している。この機を捉え、区には改めて本事業に対する議会からの様々な指摘を真摯に受け止め、誠実な対応を求めるものである。我が会派として具体的に以下の項目について強く要望する。

一、以下の点につき、我が会派をはじめとする議会との議論を継続し、一定の合意を得られるよう努力すること。

本事業が今後の世田谷区の産業振興にもたらす効果の見立てについて。

産業振興公社における経営相談・創業支援事業、商業課におけるハンズオン支援事業など、既存事業と本事業との役割分担、機能集約について。

校舎・校庭・体育館を一体活用することの合理性について。

二、区があらかじめ想定した事業効果が得られないと判断された場合、速やかに事業から撤退するための基準を定めること。

三、区が考える産業振興策が適切に履行されるよう、また上記撤退基準に照らし、速やかに契約解除ができるよう、事業者との契約形態を再検討すること。

四、今後の耐震補強工事費用に加え、外構工事費用の発生、用途変更に伴う設備投資などが示唆されているが、投資対効果の観点から、これらの財政負担に慎重な判断をされること。また区として、当該敷地を活用した可能な限りの収益確保策を検討・実施すること。

五、池尻小学校PTA及び関係者、関係団体、近隣住民に対し、今後の跡地活用方針について丁寧に説明し、先方からの協議要望にも誠実に対応すること。

六、上記につき、一定の整理がなされるまで事業者公募を開始しないこと。以上」、ということで、提出をさせていただきましたけれども、改めてこの内容について、今後、真摯に御対応いただきたいと思いますけれども、区長、いかがでしょうか。

◎保坂 区長 今、御紹介された自由民主党世田谷区議団、旧池尻中学校跡地活用に関する要望についての要望書のほうですが、昨日、おぎの幹事長から確かに受け取ってございます。

旧池尻中跡地活用については、議会から各種の御指摘、御意見があることと、地元学校関係者との対話をさらに丁寧に行う必要などから、先日御答弁を差し上げたように、当初提示しておりました四月の運営事業者の公募時期は遅らせるという判断をいたしました。今回頂いた要望書については、内容を真摯に受け止め、議会と御議論の上、互いの理解と合意を得ることができるよう努力をしていきたいというふうに考えております。

また、校舎施設の安心安全の観点や産業構造や時代の変化を踏まえた区内産業への新たな支援の必要性から、迅速かつ機敏に取組を進めていけるよう、その検討をしっかりと加速するように、経済産業部に指示をしていきます。

区内産業及び地域経済の中長期的な未来を見据えて、よりよい施設となるよう、区議会の皆さんとも、さらに前向きな議論を丁寧に、また濃密に重ねていきたいというふうに受け止めております。

◆おぎのけんじ 委員 先ほども山口委員の質疑も、時間をかけて濃密な議論をということでしたけれども、ぜひよろしくお願いいたします。

ちなみに、今月十一日に、経団連がスタートアップ躍進ビジョンという提言書を発表されまして、私も見たんですけれども、大変意欲的というか野心的な目標が掲げられていまして、五年後までに、スタートアップの数と、スタートアップのレベルを十倍にするんだと。今、日本だと十社程度しかないユニコーン、企業価値が十億ドル以上の非上場企業ですけれども、これを五年後までに百社にするというようなことも盛り込まれていまして、それにはこういう国策が必要だというようなことも書いてあって、かつ国のほうにスタートアップ庁の設立を求めるみたいなことも書かれてあるんです。

区長も、副区長、経済産業部の方々にもぜひこれを読んでいただいて、かなり迫力が違いますので、こういう分かりやすい成功イメージというものを、池尻においても我々と共有していただきたいということを要望しておきます。

続いて、DXについて伺ってまいります。

DXを語られるときに、よくアジャイルという言葉が出てきますけれども、私なりに理解していますのは、取りあえずサービスをリリースして、その都度出てくる課題や問題点に対して都度都度対応、修正を加えて、徐々にサービスレベルを、クオリティーを上げていくという開発手法ないしは考え方だと理解をしていますけれども、それと対極にあるのが、ウォーターフォール型といって、私も以前、システム開発の仕事に携わったことがあるのでよくやっていましたけれども、要件定義だとか、細かい仕様を固め切った上で開発に入っていくと。途中アルファ版、ベータ版というものの検証を終えて、本番リリースをしていくわけですね。

よほどのことがない限りは、本番リリース後は改修はしないというようなスタイルがオーソドックスだったんですが、昨今はスマホのアプリを見ていても、毎日のようにアップデートが促されてくるように、もうアジャイルというものが当たり前になってきているんだろうというふうに思います。

区長がDXを語られる際に、エストニアを目指すとか、区民に時間を返す改革をするんだということを従前より述べられておりましたけれども、この間、私、代表で聞いたときの答弁の中に、エストニアのような電子政府の実現は理想ではありますが、国の生い立ちや文化の違いなど実現には高いハードルがあることは十分承知していますと、随分トーンダウンというか、今さらですかというかというか、他人事のような感じに聞こえてしまったんですけれども、やっぱりこういうテーマの基本コンセプトの核となるような部分はアジャイルでは困っちゃうわけですね。

私が代表で聞きたかったのは、これからDX時代において行政サービスというのを考えていくときに、今までのプル型からプッシュ型への大転換を迫られてきますよねと。プッシュ型でやっていくといった場合に、今まで一対多だったものが一対一、ワン・ツー・ワンという言い方もしますけれども、それに近づけていったほうがいいんじゃないですかと。

区長は、そのあたりをどうやって具体的にイメージされているんですかということをお聞きしたかったんですけれども、区長の答弁では、来年度から二年間、当面、庁内情報基盤の整備と職員の人材育成に重点的に取り組みますとか、あるいはDX推進担当部を立ち上げますだとか、あるいは三人目の副区長を我々は提案しましたけれども、時期を逸することなくしかるべき判断をしてまいりますというような答弁をいただいたんですね。

ただ、これは全部手段の話でありまして、その目的が何なのかとか、どこを目指しているのかというところが欠落しているわけです。何のために情報基盤を整備するのか、何のために組織を強化するのか、何のために三人目の副区長を据えるのかという、その何のためにの部分がないと意味がないと思うんです。やっぱりリーダーとして目指すべきゴールというものを明確に設定して、そこに向けて最短距離で組織なり、事業なりを導いていくことが私はリーダーの大切な仕事の一つだと思うんです。

私がよく引き合いに出しますのは会津若松市ですけれども、会津若松プラスというサイトは、市民じゃなくても登録できるんでぜひともやっていただきたいと思うんですけれども、初回に年齢、性別だとか、あるいは子どもの有無とか、あるいは興味のある分野、子育てとかスポーツとか、そういうのをチェックボックスを入れるんですね。その後に居住地の郵便番号なんかも登録をして登録が完了するわけですけれども、その上で次回訪れると、その人に合った情報が整理されて表示されるようになる仕組みなんです。

私も子育て世代なので、恐らく私が見るページと保坂区長を見るページというのは、多分がらりと違うものになってくるんだと思います。

翻って、世田谷区の場合はいつ誰が何どき見ても、一律に同じような情報が今表示されていると思います。

お隣の渋谷区が、来年度予算にデジタルコミュニケーションプラットフォームの構築費用として一億二千万円計上されております。事業内容が非常に重要なことが書かれてありますので読み上げさせていただきますけれども、利用者本人の同意に基づき、関連部署間で円滑に情報を共有し、組織横断的に三百六十度支援ができる体制を整えていく、そのためのプラットフォームを構築しますよということなんですね。

私も、渋谷の自民党の区議の方にいろいろ聞いたんですけれども、これは会津若松と同じで、利用したいという方が、希望される方が登録をする仕組みですと。そのときに何らか個人情報を取得することになるでしょうと。ただ、その個人情報を取得してどう活用するかというものは、あらかじめ利用規約なり、活用方針みたいなものに従って、それをよしとしていただいた上で利用をしていただくと。オプトインと言われる形の方を想定しているようですと。具体的には予算が成立して、四月以降、事業者選定に入るということですので、細かい部分はそれからということのようですけれども、そういったものが想定をされているということです。

私が二点感心しましたのは、一つはスピード感です。四月以降、事業者選定するということなんですけれども、九月に一時リリースを予定しているんです。主に子育て分野の情報についてそういった出し分けをしていくことを想定しているわけですけれども、まさにそこからアジャイル的に開発が進んでいくんだと思います。

もう一個が、非常にコンセプチュアルであるということです。というのは、渋谷区の長期基本計画二〇一七―二〇二六という長期基本計画の中に、行政サービスのパーソナライズ化の推進というのが明確に書かれています。その細かい説明も書かれてはいるんですけれども、要はこの長期基本計画ができた五、六年前からもう渋谷区はそういうことを考えていて、その考えに従ってこの事業案が来年度提案されてきたということになるんだろうと思います。

今、私が申し上げた会津若松の形にしても、渋谷型にしても、そのものずばりお聞きしますけれども、あまりこういうやり方というのは保坂区長は好きじゃないんじゃないかなと推察するんです。ただし、DX時代にあって、行政サービスはどうあるべきかというのを考えていくときに、個人情報をどのように取り扱うかということは、いつかはぶち当たる壁、問題だと思うんです。

私が大事にしていただきたいと思うのは、あくまでも区民目線でサービス設計というのを考えていただきたいところです。カスタマーファーストで、区民はこういう情報をどうやって得たいんだろうかと。行政側の都合じゃなくて、区民目線でやっぱり考えていくべきだと思っています。そのときに区民の方から個人情報を取得する必要があるのかどうか、取得して活用する必要があるんだということならば、それに従った制度設計をしていかなければならないと思うわけです。ですから、リーダーとしてそこから逃げずに、やはり一つの方向性というものを明確に、早々に示していただいて、庁内を動かしていただきたいと思うし、議会とも議論していただきたいと思うんですよ。

私は、個人的に渋谷型というのは、一つの目指すべき理想像だと思っていますけれども、保坂区長はいかがお考えか伺います。

◎保坂 区長 まず、渋谷区の取組に関しましては、長谷部区長を通して、区長会総会で隣の席ということもありますし、また同じエリアなので、よくこの問題については話をし、渋谷型の取組については、澤田副区長さんという方を中心に行われているということで、何度か渋谷を訪問したり、あるいは最近だとズームなどで電子会議をやったりとかということで、専ら教わるほうでございますけれども、お聞きをしています。

それから、二十三区全体の共通基盤システムをクラウド化できないかという提案が出ておりまして、これも二十三区全体で参加というふうになかなかなっていないんですけれども、今そこを検討するという議論が行われています。

翻ってみますと、やはりこの間、世田谷区のDX、本当に手前の手前でつまずいてきたと。インターネットにアクセスしながら仕事するのはもう当たり前の話になって随分長いと思うんですが、インターネットにすらつながらないという、いわゆるセキュリティー重視で、そういう方策でやってきた。それをようやく今変えようとしている。ですから、スタートラインが非常に低いところから入っているというのは、私の監督責任も含めて反省しなければいけないと思っています。

今言われたように、個人情報、パーソナライズされたお一人お一人の情報に対するサービスとの組み合わせというのは確かに必要なことだと思っています。そのときに、例えばエストニアでは自分の情報に公的機関がアクセスをしたログが必ず残るようになっていて、そのログを御本人がいつも確認をしているので、自分の情報が悪用されるとか、利用される心配はほとんどないんだというふうなお話も聞いたことあります。

なので、個人情報の保護という問題と両立させながら、どちらかというと、DXで区の事務効率の向上に傾きがちな傾向がありましたので、これはこれでしっかりやりながら、やはり区民の利便性向上がもっと前に来なければいけないという意味で、決して後ろ向きではなく、今のところ世田谷区、いろいろ保守的に事故がないようにということでやってきましたので、そこを隙間をつくらずに、しかし、利便性は向上させていくということで、渋谷区の取組なども多いに参考にさせていただきながら、DX改革を進めていきたいと。

そういったかけ声が実際のプロジェクトとして具体になっていくように、来年度、頑張りたいと思います。

◆おぎのけんじ 委員 渋谷区の場合は、区議の方も言っていましたけれども、区長とか副区長の推進力が物すごいんだということをやっぱり強調されていました。ホームページ一つとっても、こういうことを言っちゃうと申し訳ないんですけれども、使いやすさにおいて世田谷区とは雲泥の差だと思います。

あとは、余談ですけれども、予算概要書のつくりも大変すばらしくて、私、初めて見たに近いんですけれども、すごく見やすくて、分かりやすくて簡潔に整理されていて、ぜひ世田谷区も見習っていただきたいなと思います。

DXに関しては、ほかの自治体、先行事例がいろいろありますから、盗むところは盗んで、ぜひいち早く、コンセプトを明確なものを打ち出していただきたいと思います。

続いて、来年度予算にまちセンと支所をつなぐオンライン相談支援システム、五か所で試行していくということですけれども、これも恐らく初めの一歩で、アジャイル的に始まっていくんだと思いますが、まずお聞きしたいのが、取りあえずまちセンと支所をつなぐということなんですけれども、今の想定として、いかなる相談がまちづくりセンターに持ち込まれたときにこのシステムが発動するんでしょうか、伺います。

◎舟波 地域行政部長 今お話しの来年度のモデル事業でございますけれども、あんしんすこやかセンターと総合支所の保健福祉センター、あるいは地域振興課等とパソコンやタブレットで端末を利用して遠隔相談ができる体制で実施することを考えております。

具体的には、まちづくりセンター、あんしんすこやかセンターにおきまして、これまで総合支所の保健福祉課等の担当所管を案内、もしくは電話をつないで相談していたものを映像による遠隔相談を試行し、利用者の声も伺いながらその有効性やプライバシーへの対策などを含め検証してまいります。

また、このようなモデル事業の開始に当たっては、例えば健康づくり課の栄養士による栄養相談など、総合支所の対面による相談事業の中からあらかじめ対象事業を定めて試行をはじめ、順次対象事業の拡大を図るとともに、区民や職員が使いやすい機器の導入にも取り組んでまいります。

◆おぎのけんじ 委員 対象事業の拡大を図るようなことを今おっしゃられていましたけれども、やっぱり私もまちづくりセンターに持ち込まれる相談というのは多岐にわたるわけですから、当然将来的には本庁との接続というのはマストになってくるんじゃないかなと思うんです。

私がちょっと分からないのは、いろんなオンライン相談支援システムの資料を見ていても、あるいは地行のほうの資料を見ていても、まちづくりセンターの肩書きというかラベルが福祉の相談窓口となっているんですよ。あくまでもまちセンは福祉の相談窓口というところにとどまっていくのか、そうではなくて、今後、地区の総合窓口的なブランディングになっていくのか、これはどっちなんでしょうか。その最終形を教えてください。

◎舟波 地域行政部長 基本的にはこういうシステムを使いながら、例えばいろんな分野の相談をそのシステムを使ってできるというような窓口の環境整備を進めてという意味では、全体的な業務をそういうシステムを使いながら取り扱っていくということを考えてございます。

◆おぎのけんじ 委員 私も、自信を持って今後区民の方に、困ったことがあれば、まちづくりセンターに行ってくださいね、受け止めてくれますからというふうに自信を持って言いたいですので、ぜひともその最終形を目指して、今後鋭意努力重ねていただければと思います。

以上で自民党の質疑を終わります。