令和2年決算特別委員会|10月13日
行政評価
事務事業評価
EBPM
ICT推進体制
台風19号浸水被害の検証
主要施策の成果・行政評価
事業の成果や費用対効果が予算編成に十分反映されていない課題を指摘し、客観的な評価と事業見直しの徹底を求めました。
ICT推進体制
ICT推進体制について、区の現状や事業の進捗、施策の実効性を検証し、課題の明確化と具体的な改善策の実施を求めました。
台風19号浸水被害の検証
台風19号浸水被害の検証について、区の現状や事業の進捗、施策の実効性を検証し、課題の明確化と具体的な改善策の実施を求めました。
質問全文
令和 2年 9月 決算特別委員会-10月13日-08号
◆おぎのけんじ 委員 自民党の補充質疑を始めさせていただきます。
まず、今回の一連のPCR騒動を私なりに振り返ってみますと、最も印象的だったのは、役所の方々の尻拭い力とでもいうんでしょうか。区長の失態によって生じた様々な火消しの作業を、補正予算書の提出を遅らせてでも、臨時の常任委員会を開いてでもやり抜いて、区長の面目を何とか保ったという点ですね。多少の皮肉を差し引いても本当にすごいなと感心をいたしました。
ただ、区長のわがままを何でもかんでも形にしてあげるということが続きますと、区長が裸の王様になっていって、職員の皆さんもどんどん疲弊していくだけだと思いますし、とても健全な区政運営だとは言えないと思うわけですね。
第三次補正予算案が議案審査された際の企画総務常任委員会で、私も自民党としての意見を述べさせていただく中で、区長の議会軽視ということについても触れさせていただきました。これまで再三繰り返し指摘をされてきた、また、前期は議会軽視をしてくれるなという決議が可決されたにもかかわらず、今回また、このような事態になってしまったということですね。我々ももちろんですけれども、今回特に役所側も相当お困りになられたというふうに思っています。
ただでさえ区民からの問合せが殺到し、そして、PCRの事業の組立てをどうするかということも考えなくてはならないし、議会からは進め方がおかしいという追及を受けるわけでして、そういうこともありましたので、私からその委員会で宮崎副区長にお願いをいたしましたのは、議会から何度言ってもなかなか理解してもらえないようだから、副区長からもぜひ、議会がなぜこれだけ騒いでいるのか説明をしてくれと。そして再発防止に努めてほしいということを要望させていただいたわけです。
それから一定時間がたちましたけれども、宮崎副区長はそのことをどう受け止めて、その後、実際この件に関して区長とコミュニケーションされたのかどうか、教えていただけますか。
◎宮崎 副区長 企画総務委員会のときに、おぎの委員のほうからそのようなお話をいただいていることは承知しております。その件に限らずですけれども、この社会的検査の話になったら、特に、区長のほうとは議会の様子を含めて、いろいろ御相談もし、区長のほうの判断を仰ぐところも多々ございました。
区長のほうからは、もともと議会とのいろいろコミュニケーションの取り方についての部分についても、タイミングも含めてですけれども、いろいろ御指摘もいただいていますし、また、職員のほうに対しても、その部分については、どこまでを伝えているということについてのことも話し合ってきたつもりです。
そういう意味の中では、今般のPCR検査の、いろいろ報道関係を含めての部分について、区長のほうのスピードがちょっと早過ぎて、私たちのほうが、議会を含めての部分になりますけれども、なかなかスピードに追いついていかなかったということについては、先般申し上げましたけれども、私の反省点だと思っております。
また、今般のコロナ危機みたいな形のものですけれども、台風被害のときもそうですし、危機管理体制の、そのものの庁内に対しての体制強化、これは全体の話ですけれども、急務じゃなかろうかという、そういうような区長との相談もしております。
そういう意味では、今般の機に改めて、どういう体制を区として取っていくのかということについては十分議論して、なるべく早い段階で、区民に対する発信の仕方も含めて相談申し上げて決めていきたいと、こう思っているところです。
◆おぎのけんじ 委員 そうなんですね。議会軽視って、議会だけじゃなくて、やっぱり裏切るというか、区民の方にも当然軽視をすることになりますし、庁内にも当然、今回のようにいろんな負荷がかかってしまうと思いますので、ぜひそこは、危機管理という範疇において今後徹底していただきたいと思います。
ちなみに、区議会の議事録で議会軽視というワードを、どれぐらい出ているのか調べたんですけれども、定例会だけで四十六件出てきました。一番古いのが平成元年ですけれども、保坂区長が就任されるまでの間で大体二十件、残りの二十五、六件が保坂区長就任以降のものなんですよ。ですから、わずか十年足らずの間に、どれぐらい議会軽視というワードが、いかに飛び交っているかということが、よく分かるんじゃないかなと思います。
私は別に、区長のエラーを見つけて謝れと言うことが自分の仕事だと思っていませんので、別に好きでこういう質問をしているわけじゃありませんし、正直、こういうやり取りをすることにも、うんざりしています。役所にしても、今、特にコロナの時期で余計なことにパワーと時間を使っている場合じゃないと思うんですよね。
この間、宮崎副区長は大変お忙しくされていて、部長さんがやるような仕事をやっていたようにも思いますし、有馬さんなんかは、次長になって突然矢面に立たされて、気の毒極まりないなと思うわけですよ。で、そこをぐっとこらえて頑張るというのも、立場上もちろん大事だと思いますけれども、区長の、さっき宮崎副区長がおっしゃられていたのは、スピードに追いつけないという。追いつく必要はなくて、区長がフライングしそうだとか暴走しそうだというサインを、副区長なのか、政経部なのか、区長室なのか分かりませんけれども、鋭くキャッチして、可能な限り事前にうまく収めるようにしていただきたいと思うんですね。
この件、区長に聞くと、ちょっと長くなるので聞きません。ただ、僣越ながら言わせていただくと、企総のときもおっしゃっていましたが、今回のPCRの件では真っ先に誤解をされたというようなことをおっしゃっていましたけれども、大事なのは、自分がどう伝えたかではなくて、相手がどう受け止めたか、相手にどう受け止められたかが問題なんですよ。そこの想像力が、ちょっと足りていらっしゃらないように思いますので、そこを十分理解、反省していただいて、もうこういうことが二度とないよう、よろしくお願いします。
では、質問に入ってまいります。
まず、主要施策の成果について伺っていきたいと思います。この冊子ですけれども。
私も昨年、この決算特別委員会の中でも、初の新公会計制度導入後の決算ということで様々意見が出されましたが、私からも特に厳しい言い方で、この内容じゃ全然駄目だという指摘をさせていただきました。それから一年たちまして、庁内の事業評価スキルだとか、あるいは、コスト意識みたいなものがどれぐらい磨かれてきたのかなという意味で、期待半分、不安半分で、この冊子を今年も熟読させていただきました。
まず、一八ページなんですけれども、ここに、上から四行目のところですが、「新実施計画事業における全百六十九の成果指標のうち、令和元年度末時点での目標を達成できたものは七十四指標である。前年度より進捗が進んだ事業もあるが、半数強の取組みは順調に進んでいるとは言えない」という記述があるんですね。つまり、五六%の事業が目標未達ということなんですけれども、まず、区ではこの数字を率直にどう捉えていらっしゃるのか、伺います。
◎中村 政策経営部長 今、計画の期間が半分を経過した時点で、この目標達成が遅れていることについては、区民に対して誠に申し訳ない状況にあると認識をしているところです。
今回、新公会計制度によるコスト分析を活用して二年目になったわけですけれども、今回は各事業について、目標に対して取組内容は有効だったか、ニーズに対して行動量は十分だったか、その他、外的要因があったかなど具体的な観点から分析して、これを踏まえて次年度以降の課題及び今後の進め方というところで明確にしたところです。
今後に向けましては、これらの分析に加えて、引き続き、新型コロナウイルス感染症が区民生活や地域の社会経済に及ぼしている影響を的確に捉えまして、事業手法の転換や、新たな施策など必要な取組につなげるとともに、目標達成する事業の割合をより高められるように、全力を挙げて取り組んでいきたいと考えております。
◆おぎのけんじ 委員 その目標達成の割合を高められるように取り組むということで、分析もされるということでしたけれども、昨年は目標未達が四五%だったんですけれども、昨年のこの決算特別委員会での決算においては。今年度の決算委員会でのこの数字は、一〇%以上悪化しているわけですよ。
ただ、この冊子では、一八ページのそこの該当部分を読んだ後も、その後、追及するわけでもなくて、さらっと終わっているんですけれども、そもそもこうなってしまった原因というのは何だとお考えなのか、簡潔にお願いします。
◎中村 政策経営部長 この新実施計画事業、個々それぞれに分野がわたっていますので、一つ一つの事情があると思っています。なので、総括としては、この半数強の取組が進んでいないということを総括させていただいた上で、各ページで個々の事業の反省点、また、進んだ点などを整理させていただいたという結果になっています。ちょっと、横断的に一つ総括的な原因があるというような分析には至っていません。
◆おぎのけんじ 委員 私なりに見解を述べさせていただくと、そもそもの成果指標の設定の仕方に問題がある、もしくは業務執行能力に問題がある、そのいずれかか、もしくは両方だと私は思うんですよ。
この冊子のどこを開いて、駄目なポイントを指摘していると、それだけで終わってしまうので、今回やりませんけれども、全体として相変わらず目標達成意欲の低さだとか、コスト管理意識の低さというのを、私は今回もはっきりここから読み取りました。
例えば、昨年も指摘しましたけれども、「コスト面に関する評価」という欄が各事業についていますけれども、今年も文末が、何々何々、必要なコストであるとか、妥当なコストであるという締めくくりのオンパレードなんですよ。コピペですかというぐらい、ほぼ全ての事業がそうなっています。数字を出すことは大事なんですが、数字から仮説を導き出して、それをまた検証するということのほうがさらに大事なのに、そこがないんですよ。全体的にこれは、いいとこ探しだけで、悪い点は極力触れようとしない、そういうつくりになっちゃっているんですね。この冊子が。五六%が目標未達成なのにもかかわらずですよ。
その意味で、この冊子に書いてあるコメントは、私は全く明日につながらない、今後の政策判断に使えるものになっていないし、わざわざ手間をかけて数字を出している意味が全くないと思います。結局こういう書き方になっちゃうのは、役人のさがということなのかは分かりませんけれども、自分の仕事のマイナス面を強調したくないとか、来年度の予算を削られたくないとかという意識が強く働くんだろうと思いますが、そもそも目標の妥当性が分かっていないし、コストの適正水準も分かっていないし、そして、分からないまま作ろうとしない。だから自分のものになっていないんですよ。目標が。だから目標に行っていようが行っていまいが関係ない。毎回毎回どんな結果になろうが、コストは妥当、必要であるという表現で、まあ、いいかということになってしまっていると私は思うんですね。
これまでも、私は定例会だとか、こういう予算、決算の委員会の場で、何度も事業評価のやり方だとか、行革の仕方がまずいんじゃないですかということを指摘してきましたけれども、事、ここに至ってはボトムアップ、つまり、現場からの事業見直しというのは不可能だと結論づけたほうがいいんじゃないかと、私は思い至りました。
つまり、この事業評価の内容を見るに、来年度予算に向けて、事業見直し枠、六十二億円捻出も現場任せでは、私は確実に無理だと思いますし、一律一〇%削減という副区長からの依命通達も意味をなさないと思います。
以前、一律一〇%と書くことで庁内に危機意識を持たせるんだというようなことも聞きましたけれども、この冊子のトーンからして、私は、そもそも危機感が生まれるかどうかも甚だ疑問でありますし、危機意識が生まれることと、実際、各所管が事業規模を縮小するかどうかというのは全く別問題だと思うんですね。特に役所という組織においては。
特に来年度、再来年度の予算編成というのは、これはドラスチックにやらなきゃいけないということは、もう分かっているわけですから、現場からの積み上げで、ちまちまやるんじゃなくて、ここはリーダーシップを発揮して事業予算をカットする指示を出すと。つまり、トップダウン型の事業見直しにするしかないと私は思うんですね。
具体的には、先般出された世田谷区政策方針という資料がありまして、今後の大きな方針が示されていましたけれども、あそこに今後の世田谷区の事業の優先順位というものが示されていると私は思うんですよ。例えば、基礎分野で言えばICTの推進だとか、公共工事の効果的な実施となっていますし、もちろんコロナ対策、例えば区内事業者の経済対策というのは当然優先されると思いますし、そうした区が今、優先すべき事業というのは、ある程度見えているわけですから、当然、我々議会とも議論を重ねなくちゃいけない部分でありますけれども、こういう非常時だからこそ、トップが勇気を持って具体的な見直しの指示をして、めり張りのついた来年度予算になるようにリードしていくべきだと思いますし、現場も逆にそのほうが、上が言うなら仕方ないと割り切ってできると思うんですけれども、この点いかがですか。
◎宮崎 副区長 まず、この評価内容については、いろいろ御指摘をいただいてきたわけですし、まだまだ改善の余地といいますか、それについてはあるということは、これは私だけではなくて部課長全体も、そういう認識はあると思います。
ただ、事業を手がけている立場ということを余りちょっと強調し過ぎていて、なかなか踏み出せないということも御指摘のとおりでして、ここは、やっぱり全庁全体で、その辺の改善を含めて取り組んでいかなきゃいけないと思いますし、それは、今般の予算編成にかかっての話もしていただきましたけれども、結局、こういう結果を出していく部のところの評価というものに対しての部分に、言ってみれば次があるということについては、やっぱりこれは部課長だけじゃなくて職員全体がその意識に入らないと、なかなか大所帯になってきました世田谷区という部分と、その施策も含めてが、いろいろ複雑に絡み合っていますので、そこについてのものを、庁内連携という形のもので何とか合理的にやろうということをしてきましたけれども、なかなかそれについてもまだまだ道半ばかなという気もしていますので、そこについても強化をしていきたいと思います。
そういう中で、今お話しのトップダウンですけれども、確かに政策方針、依命通達ということを繰り返し出してきている中で、なかなか遅々として進んでいないということも正直ございます。ただ、今般については、この三年度、四年度というのは、この間申し上げていますように、この危機意識の部分のところは、とにかく共有していかないと、ある意味、乗り切るのも難しくなってくる。
言ってみれば、これは逆に言うと、では、財源をほかのところで調達できるかというと、そういう仕組みもない。言ってみれば上から順番にカットしていくということになってしまいますので、そういうことにならないような形のものは、ぜひこの査定の中で区長ともども、先ほど言った、この辺はこういう考え方だということは方針を示していきたい、こう考えていますので、何とか一つの改善のきっかけをくれている部分もありますので、コロナという対策も含めてですけれども、何とか乗り切っていきたいと、こう考えております。
◆おぎのけんじ 委員 もちろん庁内の事業評価のスキルというのを上げていくということは、ここでやめてはいけないと思いますし、喫緊の課題で取り組んでいただきたいという部分はあるんですよ。ただ、やっぱり先ほどから繰り返し言っているように、今、危機的状況にある中では、やっぱりスピード感を持って取り組んでいかないと、形にしていかないといけないという場面では、やはり副区長の役割というのは相当大きいものがあるなと思いますし、事務方のトップの権限というものを私はフルに使っていただきたいなと思うんですね。
特に、現場に考えてもらうよりも、やっぱり行動してもらうことのほうが大事ですし、現場の皆さんは極めてオペレーションはエクセレントなわけですから、今、コロナを理由にして誰かが嫌われ者にならなければ、この危機的状況は乗り切れないと私は思いますので、ぜひ勇気を持って断行をしていただきたいと思います。両副区長のリーダーシップに大いに期待をしておきます。
続きまして、ICTの推進体制についてお聞きします。
既にこの委員会でも多数御意見、御提案が出ていますけれども、コロナを通して働き方も変わりましたし、DⅩだとか非対面経済というような言葉も出てきました。また、デジタル化を一気に進めるんだという国の動きに加えて、世田谷はこれから本庁舎整備に入っていくと。七年後に完成ということを勘案いたしますと、このタイミングで世田谷区がICT、デジタル化、その先にあるDXを強力に推し進めていく千載一遇のチャンスだと私も思っています。
この手のことを一気にドラスチックに進めるためには、私は形から入ることが極めて重要だと思っています。国でもデジタル庁創設に向けまして、いろいろ動き出していますけれども、世田谷区でもICT、今、課ですけれども、ICT戦略推進担当部のような、部に格上げをするだとか、庁内からも、外部から、民間からも人材を集めていくということを、今すぐやっていくべきだと思うんですね。
今のICT化って、たしか前身が情報政策課のような名前だったと思うんですけれども、庁内のシステムの保守運用部隊みたいな、どっちかというと、かなり内向きな組織のように私は見えていたんですけれども、これからはやはり、フロントといいますか、区民の側から見た望ましいオンライン行政サービスというものをどんどん考えて、そして、どんどん形にしていかないといけないわけでして、その意味でも、もう一度組織の在り方を考えるべきときなんじゃないかなと思っています。
区長は先ほど、そのべ委員の質問でもありましたが、総括のときに他会派の答弁で、目指すところはエストニアだとおっしゃっていて、随分大きく出たなと思いましたけれども、その心意気はよしとも思いました。そこまで言うなら可及的速やかに動いていただきたいですし、それほどの高みを目指すならば、民間から課長を一人引っ張ってきて、以上、終わりですということじゃないと思うんですね。
区長として世田谷区におけるICTの組織を今後どうしていきたいとお考えなのか、伺います。
◎保坂 区長 大きな転換点に我々はいるというのは、委員の御指摘と認識は私も同じであります。とりわけ、もう日本の行政、近代化とともに生まれた役所が、ずっと変わらずにやってきたことが、大きくやっぱり変えざるを得ない時期に入ってきていると思います。
今、委員に御提案いただいたように、いわゆる保守管理とか、定期的ないわゆるバージョンアップだとか、そういうことを、いわゆる日常業務として担当するICTということではなくて、やはりその仕事の仕方、窓口なるものの根本的な見直し、そして、職員配置をドラスチックに変えていく。当たり前だというふうに、区民の方に合理的になったというふうに感じていただくようなデジタル技術の応用です。これは、最新の技術的知見と幅広い視野及び法令と行政実務にも通じた人材を入れて、また、職員自身にも、そのプロを養成していく必要があると思います。
この時期、強いリーダーシップを持って、今、予算のことで副区長が答弁しましたけれども、非常に厳しい時期だからこそ、この世田谷区役所のデジタル化に関する組織変容をしっかり引っ張って展開をしていきたいと考えております。
◆おぎのけんじ 委員 もう一つ提案なんですけれども、ICTは当然、スピードと専門性が要求される分野でありますし、区民サービス全般が業務対象になりますし、あるいは、今、区長がおっしゃられたような旧態依然としたやり方だとか、庁内の反発と闘っていかなきゃいけないということを考えると、誰かが片手間でやるんじゃなくて、強力に組織を牽引して事業を推進するリーダーが必要だと思うんですね。
これから世田谷区もICT、デジタル化、DXに向けて本気で取り組むんだとするならば、今後、組織の強化とともに、例えば三人目の担当副区長のような新しいポストをICT分野に設けるということも検討すべきではないかと思うんですけれども、区長、いかがですか。
◎保坂 区長 御提案をいただいた件につきましては、副区長をどのように選定していくか、これまでの経験、適性を勘案して判断していきたいと思います。御提案の御趣旨は受け止め、組織の中でどう生かすかを考えてまいりたいと思います。
◆おぎのけんじ 委員 私は、担当副区長はICT分野に限ったことですけれども、恒久的にする必要はなくて、例えば本庁舎整備が終わるまでの七年間、七年後というのをベンチマークにして、世田谷区のICT・DX推進計画というものを新たにつくって、そこが終わるまでの間は最低やってもらうというようなことでもいいと思うんですね。その時々、時代時代で行政に求められることは変わると思いますから、副区長の枠組みというものを、ぜひ無駄なく戦略的に使っていただきたいと思います。
続きまして、台風十九号に伴う浸水被害の最終検証報告について伺います。
私も今年の予算委員会で、台風シーズン前に住民説明会を区長出席の下、開催することを要望いたしまして、実際、七月に開催されたわけですが、それでもなお、地域住民の方々の御不安の声というのは払拭されてはおりません。過日、最終報告が示されました。他会派からもありましたけれども、まず、出すのが遅過ぎるということを私からも指摘をしたいと思います。
これまで私も何度も言ってきましたけれども、昨年、被害に遭われた方々だとか周辺住民の方々は、大変大きな不安を抱えて暮らしていらっしゃるんですよね。すぐにその水害が根本的な解決になるというふうにも思っているんですけれども、ただ、その不安を少しでも軽くしたいと思っているわけですよ。結局、中間報告が出されたままの状態で、もう次の台風が来ちゃいましたけれども、もっと事の重大さを考えて、区民の視点に立って仕事をしていただきたかったと思います。
そして、検証報告の中で二つのシミュレーションの結果が示されていました。二子の無堤防区間が解消された場合、上野毛・野毛地区のピーク時浸水量、七万三千立米だったところが、六万九千立米まで減る。もう一つ、今回閉められなかった等々力樋門が閉められた場合、玉堤地区のピーク時浸水量二十四万五千立米だったところが二十二万三千立米まで減ったであろうということなんですね。
もちろん二子の堤防工事、間もなく始まりますが、地元の人間として、私も一日も早い完成を望む立場でありますけれども、シミュレーション結果を見て、私は、二子の堤防があっても、等々力の樋門がちゃんと閉められていても、結局は相当の浸水が発生してしまうんだなということが、残念ながらよく分かりました。
となると、やはり最終的に多摩川にどれだけ流し込めるか。多摩川のキャパシティーを増やさないと根本的には駄目なんだろうなということが、よく分かるわけですね。これを見ると。小河内ダムが多摩川水系の治水協定で、三日前から放流が可能になったということも大変大きな変化だと思いますし、国で進めている多摩川緊急治水対策プロジェクトの中で示されている河道掘削、川底を掘るという件ですけれども、これは、今の計画ですと、世田谷区の上流と下流の部分の掘削を令和六年度までに実施するとなっているんです。
ここでちょっと、まず二点お聞きしたいんですけれども、そもそもなぜ世田谷区のところだけ掘削対象から外れているのかということと、区長がたしか今年かな。近隣自治体と一緒に国土交通大臣に緊急要望を出されまして、その中に世田谷部分の掘削もしてくれと、お願いをされたと思うんですが、その打ち返しは何かあったのかどうか、教えてください。
◎関根 土木部長 昨年の台風第十九号において、多摩川沿いで発生した甚大な浸水被害を受け、国土交通省では、当区を含む関係自治体等と連携し、社会経済被害の最小化を目指し、今年一月に多摩川緊急治水対策プロジェクトを取りまとめました。
河道掘削は、この計画に位置づけられているもので、多摩川の水位を低下させる対策の一つとして、台風第十九号の際に計画高水位を上回った区間を中心に、今後五年をかけて行うもので、世田谷区沿いの区間は対象外となっております。このため、今年二月に国土交通大臣に提出した要望書では、河道掘削の対象外となっている世田谷区の区間においても、河床の状況に応じ河道掘削を行うよう要望しております。
この要望について国土交通省京浜河川事務所からは、必要に応じ対応していくとの説明を受けており、二子玉川駅上流付近において既に実施しているところでございます。
◆おぎのけんじ 委員 河道掘削ですね。世田谷区も外れていますけれども、では、世田谷部分を除いた河道掘削が行われた場合、世田谷区の地域の浸水というのは、どれぐらい減るのかということを、ぜひ国のほうでシミュレーションしてほしいということを要望していただきたいと思うんですね。
上流、下流で掘削すれば世田谷は大丈夫ですということならば、世田谷は掘削する必要はないわけですけれども、上流、下流を掘削しても世田谷はなお浸水が出てしまいますということなのであれば、世田谷区も掘削しないとまずいということになりますし、区長からも言いやすくなると思いますので、ぜひそのあたりも国とコミュニケーションしていただきたいと思います。
私の質疑を終わります。