平成29年第3回定例会|一般質問
生産緑地
都市農地の保全
みどりの基本計画
区外自治体との連携による緑の創出
生産緑地・都市農地の保全
生産緑地・都市農地の保全について、区の現状や事業の進捗、施策の実効性を検証し、課題の明確化と具体的な改善策の実施を求めました。
みどりの基本計画
みどりの基本計画について、区の現状や事業の進捗、施策の実効性を検証し、課題の明確化と具体的な改善策の実施を求めました。
区外自治体との連携による緑の創出
区外自治体との連携による緑の創出について、区の現状や事業の進捗、施策の実効性を検証し、課題の明確化と具体的な改善策の実施を求めました。
質問全文
平成29年 9月 定例会-09月21日-02号
◆三十一番(おぎのけんじ 議員) さきに示された世田谷区将来人口推計において、今から十一年後の平成四十年に、区内の人口は百万人を、区制百周年を迎える平成四十四年には百三万人を突破するという試算が出されました。
現状、九十万人を抱える世田谷の課題は山積しています。年少人口と高齢者人口のさらなる増加、毎年二百億円の公共施設維持経費負担、ふるさと納税のダメージ、こうしたことを考えれば、今後ますます厳しい区政運営が強いられることは、誰の目にも明らかです。
百万という数字が現実味を帯びてきた中、今後百万人を突破しても十分に耐え得る行政制度を志向していくのか、あるいは地区計画、CCRC的な手法を導入し、人口抑制策を講じていくのか、極めて重要な局面を迎えつつあるように思います。今のところ、区長から具体的な世田谷の将来ビジョンは示されておりませんが、いずれにせよ、このまま手なりの行政運営をして、百万人突破を手放しで喜べない状況で迎えるということだけは絶対に避けなければなりません。
その人口推移に大いに影響し、今後の区政運営の根幹にもかかわってくるのが区内の農地保全であります。相続税が原因で農地を手放さざるを得なくなり、不動産事業者の手に渡り、宅地化され、マンションや分譲一戸建てに生まれ変わる、区内の各所で見られる事象であります。今から五年後の二〇二二年は、一九九二年に生産緑地地区が最初に指定されてから三十年となり、自治体に対し生産緑地の買い取り申し出が可能になる年であります。生産緑地が解除されると、宅地の二百分の一と軽減されていた固定資産税が一気にはね上がるため、対象となる農家が一斉に自治体に買い取り申し出を行い、そのほとんどが買い取られることなく宅地として市場に放出され、地価、住宅価格に大きな影響をもたらす、このような事態を総称して生産緑地の二〇二二年問題とされ、不動産ディベロッパー、ハウスメーカーを中心として、相続対策セミナーの類いが都市圏各地で展開されています。
世田谷においても例外ではなく、現存する区内の生産緑地五百十七地区、約九十ヘクタールのうち、ほとんどが五年後にリミットを迎えることになります。生産緑地制度が創設されてからこれまでの二十五年間、全国の生産緑地全体の減少率は十年で一〇%と一定の導入効果が見られています。しかし、世田谷では、減少率三五%、面積にして約五十ヘクタールと他を大きく上回るペースで減少していることから、さらなる大幅減が危惧されます。五年後に生産緑地の指定解除を迎える影響を区では今どう試算しているのか、まずお聞きします。
一方、ここ数年で都市農地の位置づけは大きく変わりました。昨年五月に閣議決定された都市農業振興基本計画において、都市農地は宅地化されるべきものから、都市部にあるべきものへと転換されました。また、ことし四月には改正生産緑地法が成立し、生産緑地地区の指定要件の緩和、直売所や農家レストラン等の設置を可能とする建築規制の緩和、買い取り申し出までの期間を十年延長することが可能になる特定生産緑地制度の創設が定められました。また、国では、企業やNPOへの農地貸し出しへの相続税納税猶予措置など、年末の税制改正論議に向けた動きも活発化してきています。
今後、税制面でどこまで踏み込んだ改正がなされるのかが一番の焦点になってくると思いますが、都市農業の安定的な継続、都市農地保全に対する国の熱意はそれなりのものがあるように私は感じています。
ここで何点か伺います。さきに申し上げた法改正を受け、新たに設けられる特定生産緑地制度は、区内の農地保全に極めて重要な施策になり得ると考えます。特定生産緑地の指定は、生産緑地指定から三十年が経過する前に土地所有者の同意を得た上で行うこととされており、それ以降、追加の指定はできません。二〇二二年に向け、区ではこの制度をどのように周知し、活用していくつもりなのか見解をお示しください。
あわせて、さきに示されたみどりの基本計画内において、今後十年間で農地保全の目標がマイナス十ヘクタールと設定されています。その十年間のうちに二〇二二年を迎えることにもなりますが、いかなる具体策の積み上げで算定されたものなのか、また、今回の法改正を受けた想定になっているのかお答えください。
また、今後の国の動向によりますが、企業、NPO、大学など民間団体による生産緑地活用の環境整備がなされていくことが予想されます。生産緑地を活用した産業振興策を早期に構築し、幅広く周知をしていくべきと考えます。区の見解を伺います。
また、東京都が五月に策定した東京農業振興プランでは都内農業振興に向けた都区連携がうたわれ、中には生産緑地の買い取り支援といった項目も定められています。これらを含め、今後、東京都と農地保全についてどんな連携が図れるのかお聞かせください。
続いて、みどりの基本計画の実効性について伺ってまいります。
このたびの素案において、今後十年間の目標値が示されました。全体で二百二十ヘクタールの緑を新たにふやし、みどり率を今年度の二五・二%から二九%に持っていくというものです。今から十年前の二〇〇七年からは〇・六%上昇しましたが、今回設定された目標はプラス三・八%と非常に高く掲げられています。区制百周年を迎える平成四十四年までにみどり率三三%を実現するには、あと十五年で砧公園十二個分をふやさなければなりません。仮に今後十年で目標量を達成したとしても、残りの五年で砧公園八個分を生み出さないといけない計算となり、いかにもリアリティーに欠けた計画と感じます。
誤解なきよう申し上げておきますが、私はみどり33の考え方そのものには大いに賛同しております。しかし、みどり率が足らないことばかりに目が行って、個別具体の課題が見えづらくなる、あるいは目を向けなくなるようになっては本末転倒であり、その達成に至るプロセスについてもう少し現実感を持って取り組むべきであるという立場で質問をいたします。
基本計画内では、十年後のみどり率二九%達成に向け、さきに触れた農地含め、どのチャネルでどの程度緑をふやそうとしているかが明記されています。しかし、その創出目標が余りに楽観的過ぎるように映ります。例えば公園の目標量は四十ヘクタールとなっていますが、この十年間でふえた公園緑地面積は約二十ヘクタールです。今後十年でその二倍の量をどうつくり出していくのかというようなことが資料からは読み取れません。公園含め、各項目の算定根拠を具体的にお示しください。
また、今年度予算には、みどり33関連経費として百十億円が計上されていますが、基本計画にのっとり各施策が進められていくとすると、今後十年間における総事業予算はどの程度になる想定なのか、またその財源はどう工面するのか、あわせて伺います。
また、基本計画の中でエリアごとのみどり率が示されました。砧三四%、玉川二七%、烏山二六%、世田谷と北沢が一七%と地域格差が最大で二倍あります。砧、玉川に関しては、国分寺崖線という昔ながらの自然環境が寄与するところが大きいと思いますが、十年前からこの割合がほとんど変わっていません。私が住む玉川地域には、今後、野毛、上用賀の都市公園が整備され、さらに緑がふえることになります。しかし、その一方で、にぎわいが失われることを嘆かれる方も一定数いらっしゃいます。つくれるところにつくるということが地域によっては緑の押しつけになりかねないとも限りません。広域避難場所や防災倉庫配置など防災的観点からも、戦略的にこの偏在を是正していくことがみどり率達成よりも重要ではないかと考えますが、区の見解をお聞かせください。
最後に、区外における緑創出について提案いたします。
中央区は、十一年前から温暖化対策として、東京の西端部、檜原村に中央区の森を整備し、森林保全支援や木材資源の利活用、環境学習、自治体交流を行っています。中央区の担当者に聞いたところ、森の面積は二地区合わせて約四十二ヘクタール、土地は買い取りではなく、利用協定を結んでいるため、取得費用はゼロ、今年度の財政負担は、二地区の整備費で八百五十万円とのことです。
中央区が商業活動の中心地であるがゆえのカーボンオフセットの取り組みではありますが、世田谷も限られた土地、人口流入、財源など、さまざまなハードルがあります。みどり33達成に向けた現実的な手法として、世田谷区も交流自治体に一定の枠で世田谷の森を創出し、その分をみどり率にカウントするという手法も十分検討に値すると考えますが、区の見解を伺います。
今後百万人、また百周年を迎えるに当たり、都市農地保全、緑の創出のみならず、今後あらゆる分野において民間活力をどう区政に取り込んでいくのか、他の自治体とどう連携していくのかが世田谷区政運営の大きなテーマになると考えます。小手先ではなく、中長期的視点から今後の連携ビジョンを描き、示していただくことを強く要望し、壇上からの質問を終わります。(拍手)
◎髙木 みどりとみず政策担当部長 私からは、みどりの基本計画素案に関して御答弁させていただきます。
まず、農地の目標量についてでございます。
お話にございましたように、国の都市農地に対する考え方も、宅地化すべきものから都市にあるべきものと大きく転換したことに伴いまして、農地保全制度が整い始めております。
農地保全の具体策といたしましては、まずは区内農産物のブランド化や地産地消の推進、区民に都市農業の理解を深めていただく機会の確保など農業振興策を展開し、安定した農業経営が継続できる環境づくり、さらに、生産緑地地区の追加指定、宅地化農地の区民農園、農業公園の都市計画決定などさまざまな農地保全制度の活用、また、新たな制度としては、生産緑地法の改定に伴う生産緑地地区の指定における面積要件の引き下げや税優遇期間の十年延長のほか、現在、国が検討している都市農地維持の対策の積極的な活用などがございます。こうした取り組みを進めることによりまして、現行計画の十年間で農地全体の約三割が減少してしまっておりますが、減少を抑制する施策を十分に活用して減少を約一割に抑えることとし、目標をマイナス十ヘクタールとさせていただきました。
次に、十年間の財源についてでございます。
みどりの基本計画全体の概算事業費は、十年間で約八百六十億円と見積もっております。そのうち、新規事業と新たな公園緑地の整備などの投資的な事業費が約四百八十億円、維持管理などの継続事業費が約三百八十億円でございます。財源につきましては、国や都からの交付金や補助金、世田谷区みどりのトラスト基金への寄附金、世田谷区民債の発行などにより資金確保に努めるほか、新たな資金確保を検討してまいります。
次に、計画にございます緑の創出目標についてでございます。
緑の目標量は土地利用別にそれぞれ算定してございます。公園の目標量は四十ヘクタールでございます。区立公園は、今後整備予定している公園、外環上部に創出される緑地などの借り受け、開発行為による寄附などによる想定面積の二十ヘクタールを加算しております。残りの二十ヘクタールは都立公園となり、都市計画祖師谷公園の未開設区域の面積でございます。
道路の目標量は二十ヘクタールです。十年間に整備予定の幅員十三メートル以上の都道、区道において街路樹が植栽されることとなりますので、その面積と既存街路樹の成長を一〇%とし、合計しております。
民有地の目標量は百五十七ヘクタールです。現在の建物の敷地面積により算出しておりますが、同じ敷地面積で再建築されたときの緑化面積を確保したと推定し、積み上げております。また、貴重な水面、河川は新たに目標に加えまして、水循環を確保し、環境の保全に努めてまいります。
どの目標量も世田谷みどり33の実現に向けたかなり高い目標数値になってございます。みどりの基本計画によるそれぞれの施策事業を区、事業者、区民が協働して着実に推進し、計画期間内の目標であるみどり率二九%の達成を目指してまいります。
次に、緑の地域偏在についてでございます。
世田谷区の緑は、南西部の多摩川や国分寺崖線、その周辺の地域ではまとまった緑が多く見られ、都心部に近いほど緑は少なくなる傾向がございます。北東部の世田谷、北沢地域のみどり率は約一七%で砧地域約三四%の半分であり、緑の偏在は認識しているところでございます。
まずは全区的な公園緑地の配置の考え方につきましては、街区内の居住者が公園緑地を容易に利用することができるように、計画に示す配置方針図によりまして、特に公園緑地が少ない地域に整備を進めてまいります。また、一ヘクタール以上の規模の公園が少ない地域におきましては、大規模な土地利用転換などがあり、まとまりのある土地の取得が可能な場合は公園を整備してまいります。
緑の協定につきましては、公園となっていない広域避難場所が含まれていることから、こちらにつきましても、必要に応じて機会を捉え、公園として整備してまいります。
北東部の緑が少ない市街地におきましては、敷地の細分化が進み、まとまった土地の確保が難しいことから、ポケット広場約五百平方メートル未満でございますが、これを整備するなど、密集した市街地の中で宅地内での小さな緑づくりを進めていくことなどで、防災まちづくりの観点からも小規模に点在する緑の創出とそのネットワークづくりを進めます。また、緑の生命線である遊水地を含む国分寺崖線などの骨格的な緑や良好な樹林地などの地域資源としての緑も保全するなどし、地域の実情、状況に即した緑の確保を進めてまいります。
最後に、自治体間連携によるみどり率の向上についてでございます。
お話にございました檜原村にあります中央区の森、これは、森林所有者と中央区が協定を結び、区が森林の保全活動を支援し、豊かな森づくりを進め、区民に利用していただくことで、より公益的な視野で地球温暖化防止に寄与する取り組みと聞いてございます。緑の少ない大都市中心部にありまして、さまざまな世代が区外でも緑の豊かさを体感し、学ぶことは、暮らしている街の緑を客観的に感じ、見詰め直す機会となり、緑とかかわる楽しみや喜びを享受する上でとても有効であると感じております。
世田谷区では、川場村の土地所有者と協定を結び、敷地面積約二十八ヘクタールの区民健康村において、都会で望めなくなった豊かな自然の恵みに触れながら、都市と山村の交流を深める取り組みを進め、区民や子どもたちが自然との共生や、生物多様性の恵みや重要性を理解するための学習の機会としており、この取り組みを引き続き実施してまいります。
世田谷みどり33の目指すみどり率の確保につきましては、達成に向け、相当の努力が必要と認識しております。世田谷区内の快適な生活環境を確保するために、次期十年間ではまず、区内でのみどり率の確保を着実に進めてまいります。
御提案にございました自治体間連携によるみどり率の向上をいただきました。今後、新たな緑の保全、創出の手法などにつきまして、引き続き研究を進めてまいります。
以上でございます。
◎久末 産業政策部長 私からは、生産緑地保全について四点御答弁申し上げます。
初めに、五年後に指定解除を迎える区への影響についてです。
生産緑地は、主たる従事者の死亡または故障がない限り、指定後三十年の営農が義務づけられており、二〇二二年には、生産緑地が最初の指定からちょうど三十年を迎えることで、農地が宅地化される可能性があります。このことに対し、詳細はまだ決まっておりませんが、ことし五月に国は生産緑地法を一部改正し、買い取り申し出開始時期を十年ごとに延長することができる特定生産緑地制度を創設し、平成三十年には制度改正に伴う税制改正も行われる予定です。
一方、区内生産緑地の約四割が生涯営農をすることを条件として、相続税納税を猶予される相続税納税猶予も適用されています。このため、宅地化すると、直ちに猶予されていた相続税と合わせて利子税の支払いが求められることになります。こういったことから、区といたしましては、直ちに一斉に農地の宅地化が進むとは想定しておりませんが、今後も営農が継続できる環境づくりを進めるとともに、都市整備政策部やみどりとみず政策担当部等、庁内関係所管と連携して農地の保全に力を注いでまいります。
次に、特定生産緑地制度についての周知方法、活用についてでございます。
特定生産緑地制度は、生産緑地指定から三十年を迎える前に申し出を行わなければならないことから、農業者への周知を漏れることなく行い、計画的に、かつ適切に対応する必要があります。
区といたしましては、まず農業者団体等を通じた説明会を行い、本制度のきめ細かい説明やメリット等についての周知をしてまいります。その中で農業者の意向を把握しながら、多くの農業者が本制度を積極的に活用して営農を継続できるよう、引き続き農地保全に努めてまいります。
次に、企業、NPO、大学等民間団体による生産緑地活用について、産業振興策できちんと取り組むべきということについて御答弁申し上げます。
都市農地を保全するため、生産緑地の貸し借りをしやすくする制度について、今月末に召集される臨時国会に関連法案が提出されることになっております。これは、生産緑地を貸した場合でも相続税納税猶予が適用できるようにした法案であり、国は年末に予定している税制改正において実現を求めることとしています。このため、現段階では関連する農地法等での詳細な取り扱いは不明でございますが、農地の貸借により、企業やNPO等が生産緑地を事業活用することができるようになります。企業等の技術やノウハウにより、区内農家の経営にもよい影響を与えるなど、その効果は高いと考えられます。
区では、現在、世田谷の農業のあり方を示す世田谷区農業振興計画の改定に取り組んでいるところです。この計画においても、生産緑地を活用した産業振興策について、農業者や農業団体等と意見交換しながら盛り込んでまいります。
最後に、農地保全について、東京都との連携についてです。
都の東京農業振興プランにおける区市町村との連携事業の一つとして、東京の将来に向けた農地活用事業がございます。この制度は、生産緑地の買い取り申し出に応じるために創設されたものでございますが、東京都が指定している農の風景育成地区等に限定しており、世田谷区では喜多見四・五丁目が該当しております。その生産緑地において、相続等により買い取り申し出が生じた場合、東京都が買い取り、区民の交流農園等として運用するものでございます。該当地区において、現時点までに買い取りの申し出はございません。
区といたしましては、東京都に対し、来年度以降もこの事業を継続する等、本事業の拡充を要望していくとともに、今年度新たに創設された区民農園整備に関する補助制度を活用するなど、引き続き東京都と連携して農地保全に努めてまいります。
私からは以上でございます。
◆三十一番(おぎのけんじ 議員) 生産緑地の件、あっさりした御答弁で、今後、もう少し保全意欲や危機感を高めていっていただきたいなと思います。
一点、副区長にお聞きします。
これまで生産緑地の買い取り申し出に対して、区が買い取れたのはわずか十二件ということですけれども、目の前はどんどんどんどん農地が減っていっているという現状がありながら、みどり33に向けては十年間で八百六十億円という、本庁舎が二つできるぐらいの予算が想定されていると。何かちぐはぐというか、ちょっと違うんじゃないかなという気がするんですよね。やっぱり区内の生産緑地は区の資産というふうに位置づけて、今後区政運営にどう生かしていくかということを全庁的に情報共有、連携をして、今から細かくシミュレーションをしていくべきだと思いますけれども、五年後も含めて今後買い取り申し出が見込まれる生産緑地の公的な活用について、現状、庁内ではどんな検討がなされているのか、あるいは全く検討されていないのか伺います。
〔岡田副区長登壇〕
◎岡田 副区長 再質問にお答えいたします。
区では、都市農地につきまして、農産物を生産するところという以外に、景観や環境保全、防災機能、非常に貴重な都市空間であるという認識に立っております。
このため、これまでも生産緑地指定という方法で農地の保全を図ってきておりますけれども、今、議員からもお話がありましたけれども、なかなかその買い取りというところまで進まず、農地が減少してしまうというような現状を鑑みまして、農地保全方針というものを策定いたしまして、保全に取り組んでまいりました。
具体的には、農地保全重点地区を七地区定めまして、農業振興拠点として有効な農地をあらかじめ都市計画決定し、農地を取得していくという形でしております。実際、この取得は農業公園として活用しておりまして、現在二園開園ということです。ただ、実績としましては、今、議員がお話しのような点もございまして、こうした区のほうで生産緑地を買い取るという方策については非常に――今後の二〇二二年問題に対応していくということでは、この方策だけでは到底対応ができないだろうというふうに考えております。
この観点から、やはりどうしても農地制度あるいは税制度といった制度面からのアプローチが不可欠だと思っております。この間、都内の三十八自治体で都市農地保全推進自治体協議会、こういったことで国に働きかけてきたこともありまして、国の動きも出てきております。私どもとしましては、この農業を担当する産業政策部中心に、都市整備政策部、また、みどりとみず政策担当部等関係所管が連携しまして、対応策を具体化していきたいというふうに考えております。
いずれにしましても、危機感を持ってしっかりと進めていきたいと考えております。
以上です。
◆三十一番(おぎのけんじ 議員) ぜひいろいろな方法を駆使して、何が何でも死守するんだという気概で取り組んでいただきたいと思います。
質問を終わります。